しかし、筆者の考えでは、これまでの日本人の危機意識についての研究は、主に危機意識はどのような方面で表れているかに着目したものが多く、その危機意識が生じる原因についての分析は非常に少ないため、日本人の危機意識についての研究は不十分だと思われる。そこで、本稿では以上の日本の地震防災措置に着目し、そこに現れている日本人の危機意識を分析するとともに、その危機意識を形成する原因も分析したいと考える。 文献综述

3． 地震防災の措置からみる日本人の心

3。 1　自然災害の発生への不安

　明治安田生命保険相互会社が2011年に行った調査によると、被訪問者の中で自然災害の発生に不安を感じたのは全体の78。6％に至っており、前回の調査結果より7。4％上り、調査を始めてから最高記録を更新したということである。また、東日本大震災の影響で、日本人にとって最も不安を感じるのは地震で、90。9％を占めているということである。さらに、地震にあった時にどのようなものを持っていきたいかと聞くと、携帯電話と答えた人は全体の82．5％を占め、最も高い解答となっていた。

3。 2　日本人の根強い危機意識

　危機意識というのは、社会において人間が持つ意識の一つである。このような危機意識というのは、社会においての現時点における支配的な価値観や秩序などが崩壊しそうになった場合に、人間がそのことに対する不安から持つ意識のことである。また組織などといった自身が所属している場所そのものが危機に瀕した場合にも持たれる意識であり、自身の組織が崩壊しそうになったり、災害が発生したことによる被害からも人間というのは危機意識を持つようになる。

　日本の地方では、よくどこかで地震が発生すれば、どれぐらいの損失が出るのか、どうやって対応すべきかを仮想している。「日本人も全員『明日地震が来るかもしれない』という意識を持っており、日本人ももう誰かが何日かに日本はすぐ崩壊してしまうと宣伝するという状況に馴染んだ」ということである 。日本人はいつでも万全な防災準備をしている。つまり、日本人の危機意識が高いといえる。来,自,优.尔:论;文*网www.chuibin.com +QQ752018766-

　その反面、小林誠は「日本民族の危機意識は高いといっても、必ずしもしっかりとした行動に結びついていない。また、地域の防災活動に対する関心について、ある調査によると、『どちらかといえば関心がない』と『まったく関心がない』と答えた人はほぼ全体の50％に至った。以上から見ると、防災に対する危機意識の低下が生じているかもしれないとも言えよう」と主張して

いる。 また、もう一つのアンケート調査（2009年に内閣府が報告した防災白書）によると、近年災害のリスクが高まっていると答えた人は全体の62％を占めていた一方、実際に対策を考えておく人の中に、「携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品などを準備している」と答えた人は50％で、「家族との連絡方法を決めておく」と答えた人数は全体の19％を占めていたにすぎなかった。以上の調査によると、災害に対する意識はあるものの、必ずしもしっかりとした行動に結びついていない実態が明らかになったと言えよう。 しかし、他の国と比べて、日本人の危機意識は遥かに高いことも事実である説がほとんどの研究の中で最も多い